【妊活体験ブログ】妊活前に知っておきたい妊娠の仕組み

2022年4月8日

性行為をしたら卵子と精子が巡りあって妊娠する。

妊娠の仕組みは、この程度にざっくりと頭の中にある人が多いのではないでしょうか。
私たちも、不妊治療を始めたばかりの時は、この程度の知識でした。
排卵日を狙って性行為していたら、いつか妊娠するだろうと。

しかし、妊娠の仕組みは思ったよりも複雑でした。
不妊の原因がどこにあるのかを考えていく中で、結果にフォーカスするならば、もっと早く正しい妊娠の仕組みを知っておけば良かったと思ったことも。

これから不妊治療を始める方のために、アラフォー夫婦が不妊治療をする中で勉強した妊娠の仕組みについて、ご紹介します。

ざっくりとした妊娠の仕組み(おさらい編)

どうやって子供ができるの?

まず女性の体の中で卵子が作られ始めるよ。
そして男性の体の中で精子が作られ始めるよ。
性行為を経て精子が女性の体の中に入ったら、女性の体の中で受精卵が作られるよ。
そして受精卵が子宮にとどまることで着床して、妊娠するよ。

学校で習ったところによると、妊娠の仕組みは精子と卵子とが出会って妊娠するとだけ記憶にあるかもしれません。
しかし、妊娠するためには、何か月も前から準備が必要だったのです。

ガントチャートで時系列に確認してみましょう。

妊娠の仕組みのガントチャート

卵子は生まれた時から作られているんじゃないの?
と思う方も多いと思いますが、それは卵子の元となる細胞(原始卵胞)が作られていることを言います。

実際に排卵する卵子が作られ始めるのは生理始まったころからというイメージになるそうです。
一方男性は、毎日、精子が作られるということですが、射精前72日くらいから精子が作られるそうです。
男性は、元となる細胞が生まれた時から作られているわけではないので、フレッシュと言えるのかもしれません。

排卵は一生理周期に一回しかないので、そのときのタイミングを見計らって性行為をしなければ妊娠しません。

卵子はどうやって作られるの?

卵子と精子が巡り合って受精卵ができることは分かったけど、卵子はどこで作られるの?

卵子は卵巣で作られるよ。
卵巣は、だいたい両足の付け根のちょっと上、ちょっと内側にあるみたい。

 

卵子は卵巣で作られますが、卵巣の中には原子卵胞というものがあります。
これがいわゆる生まれた時から持っているというものです。 
生まれた時から(お母さんのお腹の中にいるときから)持っているので、卵子が老化すると言われる所以です。

この原始卵胞が1か月にだいたい1000個くらい使われて、卵子が作られていくといいます。
しかし、毎月1000個も卵子ができるわけではなく、ここから原子卵胞同士の戦いがあるそうです。

戦いといっても、殴り合ったりするわけではなく、排卵までに一番発育のいい一つの主席卵胞から卵子が飛び出して排卵します。

では、それ以外の原子卵胞はどうなるかというと閉鎖卵胞と言って、しぼんでいきます。
つまり、毎月約1000個も卵子の予備軍が育って、そのうち一番早く成長した一つだけが卵子として排卵されるというわけです。
毎月一つずつ育っているというわけじゃなかったんですね。
毎回生理のたびに、約1000個の卵子の元を無駄にしていると思うと、毎月の生理が恨めしくなります。

排卵ってどうやって起こるの?

排卵ってどうやって起こるの?

卵胞が成熟すると、卵胞がはじけて卵子が飛び出して、
卵管に取り込まれて排卵するんだって。

卵子の大きさはどれくらいだか、ご存知でしょうか?
卵子の大きさは、直径0.15mmくらいだそうです。

そんな小さいもの、エコーなどで見えるの?
と思いますよね。

見えないのです。
だから、先生が見ているのは卵子を包んでいる袋の卵胞という直径1.8cmから2.0cmくらいになるものです。

卵子が卵胞から飛び出して、卵管に吸い込まれていくかどうかは、確認できないのだそう。
そのため、卵胞がはじけたら排卵したと、不妊クリニックでは判断していると聞きました。

そして、もう一つ驚きが。
なんと、卵巣と卵管はつながっていないということをご存知でしたか?
私は、不妊治療を始めるまでは知りませんでした。
排卵が起きたときだけ、卵管の先にある卵管采という部分が動いて卵子を吸い取って、卵管に運ぶのだそうです。

そのため、ピックアップ障害といって、うまく卵管采が動いて排卵した卵子を卵管に送りこめない不妊の原因もあるのだそうです。

しかし、卵管采が動いて卵管に卵子が送り込まれているかどうかは確認できませんので、
子宮卵管造影検査のときに、卵管采にうまく造影剤が流れていないと、これを疑うということのようです。

精子と卵子はどこで出会うの?

精子と卵子ってどこで出会うの?

子宮の先の卵管の最終地点、卵管膨大部というところで出会うんだって。

精子と卵子は、子宮で出会って着床する
と思ってた方はいませんでしょうか。
私は、不妊治療を始める前まではそう思っていました。

しかし、実際には卵管の先の卵管膨大部というところで出会うのだそうです。
つまり、精子は性行為を通じて膣から子宮に入って言った後に、卵管の先まで泳いでいっているということです。

意外に長い距離を泳いでいるのですね。
ちなみに、精子が泳ぐのは頸管粘液という女性の頸管から出る粘液の中を泳いでいくらしいです。
アダルト漫画とかで、誇張して描かれているあの液体です。

卵管膨大部まで泳いで、精子は卵子が卵巣から卵管に吸い込まれてくるのを待つのだそう。
そして、めでたく卵子がやってきたら受精を試みるというようです。

受精のイメージは間違ってた!?

学校で習った受精のイメージはこんなイメージではないでしょうか?
最初に到達した精子が、卵子の中に入って受精するというイメージです。

しかし実際は、卵子をたくさんの精子が取り囲むんだそうです。
こんな感じですね。

このようにみんなで卵子を取り囲んで、卵子の膜を破っていくのだそうです。
1つの精子だけじゃ膜を破れないらしく、みんなで協力して力技が必要なのです。

道半ばで倒れた精子たちが明けた穴を引き継いで、最終的に一番初めに卵子の膜を破った精子が
卵子の中に入って受精するのだそう。
つまり、一番強かった精子というか、タイミングも大きく関係するんですね。
私は、これを全然知りませんでした。
精子一匹さえいれば、妊娠が起こりうるものだと思っていました。

受精卵はどうやって着床する?

受精は、子宮で行われるのではなく、卵管膨大部で行われます。
そのため、受精卵は、その後卵管の中を移動していって、最終的に子宮に着床するというわけです。

もちろん、その間に細胞分裂を繰り返しながら子宮に運ばれていきます。

子宮に運ばれていっても、うまく着床できない場合もあります。
その場合には、妊娠に至りません。

このように見ていくと、いかに妊娠するかが奇跡なのかということが分かるかと思います。



最後に

いかがでしたでしょうか?
すでに全部知っていたという方は、すごいです。

私は、毎月たくさんの原子卵胞が作られているというところから知りませんでした。
そのため、クロミッドといって排卵を誘発する薬を使って、たくさん卵子を育てると聞いたときに

なんで残り少ない卵子を無駄使いするの!

なんて思いましたが、まったくの杞憂だったのです。

また、不妊治療を始めると、当然のように専門用語が飛び交うことがあります。

先生や看護師の方も分かりやすく説明をしてくれるのですが、一人ひとりに時間をたくさん割けないこともあり、基礎的なことは説明が省かれてしまうなんてこともあります。

この記事が、そうした方の少しでもお役に立てばとイチアラフォー夫婦が経験した不妊治療の体験記を記録しました。

あくまでも体験記になりますので、正確な情報はかかりつけのクリニックへご参照ください。



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